額賀財務大臣の証人喚問が見送りになった。民主党・自民党とも安堵しているはずだ。民主党は、宴席出席疑惑の証人が守屋前事務次官一人であるという、相変わらずの詰めの甘さだったし、写真やCDを示して疑惑を否定しようとした自民党も、写真の日時がずれていたり、偽造できるCD録音などが「絶対的な証拠」と言いながら、物理的に宴席に出席が可能だったという民主党の主張への反論にもなっていない事もあって、緊迫感の欠けるものになる事は想定できたからだ。証人喚問は簡単にはできないもので、中途半端にやるべきではなく、無くなってよかったというべきか。
さてこの宴席出席者には、無視できない大物が2名含まれている。その一人は金子奉義氏。一部では秋山直紀氏と並ぶフィクサーの一人と言う評もある。この2名に共通するのが、経世会とのつながりだ。金子氏は、早大雄弁会のOBで、後輩の額賀大臣が頭のあがらぬ人物と言われているようだ。現在は経済産業省所管の財団法人国際研修交流協会の常務理事を務める他、同じく経産省管轄の国際研修システム開発協議会副会長や、同会の会長を務める有馬朗人元文部大臣とともに安心空間コンソーシアムの副会長・会長を務めている、商工族の人脈に連なる人物である。額賀大臣は防衛族であるとともに、商工族でもある。また秋山氏は、金丸信自民党副総裁の鞄持ちや国民新党代表の綿貫民輔衆議院議員の秘書を勤めた事もあり、金丸信元自民党副総裁が失脚し、小沢一郎民主党代表が自民党を分裂させる前から経世会に人脈を築いていた。
早大雄弁会のOB政治家といって浮かぶのは竹下登元首相である。言うまでもなく経世会の創始者で、防衛族のドンだった金丸信元副総裁のボスである。そして竹下派七奉行といわれた政治家の中に、小渕恵三や渡部恒三という有力OBがいた。また竹下の腹心の青木幹雄自民党参議院前会長も雄弁会OBである。
そしてもう一人は幕田圭一氏。東北電力の会長で、東北経済団体連合会の会長を務める東北経済界のドンである。
商工族の額賀大臣とは縁の深い人物であるが、防衛つながりではどうか?2人とも明らかに額賀大臣より格上の人物で、額賀大臣が名代としての出席を頼める間柄ではない。おそらくは文字通り単なる慰労会であり、顔見せ程度であれ、出席していても問題なさそうなものなのに、額賀大臣は何故あそこまで頑に出席を否定するのか?アワー氏の対応もそうで、いくら自民党の頼みとはいえ、自民党本部で会見を開く必要はないだろう。
この問題は一応証人喚問中止と言う形で収束するだろうが、対応がこんなだから疑惑が深まるのだろう。
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